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【美術展レポ】たばこと塩の博物館「江戸の園芸熱」


こんにちは。
たばこと塩の博物館の「江戸の園芸熱」展に行ってきました。

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森アーツセンター「新・北斎展」も気になりつつ、そちらは混雑が尋常でないという噂に怖気づいてまずはこちらへ 笑

主宰が博物館なので絵につけられた解説は技法や芸術性ではなく当時の風物や習俗の説明を主としていて、これがとても面白かったです。

会期ギリギリ、何とか滑り込んだ形になりましたが行ってよかった!
久しぶりに満足度の高い展覧会だったのでレポを残しておきたいと思います。

【注】げいじゅつがよくわかっていない人間が書いています。ご容赦を。

 

 

 

 

 

展覧会情報

展覧会名:江戸の園芸熱 浮世絵に見る庶民の草花愛
会期:2019/1/31~2019/2/17(前期)、2019/2/19~2019/3/10(後期)
会場:たばこと塩の博物館
入館料:大人・大学生100円、小・中・高校生、満65歳以上50円
総展示数:207点(前期・後期合計)
主な絵師:喜多川歌麿、鳥居清長、歌川国芳、歌川豊国、渓斎英泉、歌川広重
音声ガイド:なし
図録:1600円

江戸時代の人々は花や草木で季節の移ろいを感じており、四季折々の花の名所は、行楽の場としてにぎわっていました。10世紀半ばには植木鉢が普及し、草花はより身近な存在になりました。往来や縁日では植木売りが店を広げ、家の軒先には鉢植えが飾られました。
また、現在、たばこと塩の博物館がある墨田区周辺には、墨堤や向島百花園をはじめ、花に関係のある名所が数多くあり、浮世絵の格好の画題となっていました。
本展では、家でも出先でも園芸を楽しむ人々の姿、草花をモチーフとしたおもちゃ絵やうちわ絵、舞台を彩った芝居の中の植物、そして隅田川界隈の花名所を描いた浮世絵を展示し、人々が熱をあげた江戸時代の園芸の魅力をご紹介します。

 

 

気になった作品

鳥居清長「風流十二時 辰」

togurashiが一番好きだと思ったのがこれ!
寝間着姿の女性が縁側に立って歯磨きをしながらぼんやりと庭の植木を眺めているところを描いた作品です。こんな朝を過ごせたらいいなあ・・・
タイトルから想像するに、子の刻~亥の刻まで12枚で24時間を描いたシリーズものだと思うので、他の作品も見てみたいところ。

 

鳥居清長「風俗東之錦 植木売」

もう1つ鳥居清長。
なんと鉢植えは棒手振(時代劇で魚屋さんとかが両端にタライをぶらさげた棒を担いで売ってるあの形式)でも売られていたようです。
しかも魚屋の天秤棒と違って植木鉢が載っているのは縁のない平らな板の上。
おそらく植物だけでなく鉢の美しさも良く見えるようにという配慮かと思うのですが落として割りそうで怖い。そもそも鉢植ってすごく重そうですし・・・でも絵の売り子は女性だなあ・・・うーん・・・

 

歌川芳玉「見立松竹梅の内 うゑ木売の梅」

植木売りが鉢植えを並べて売っているところを描いた作品。
売られている植木鉢にサボテンがあって、びっくりしました。
サボテンの渡来は江戸時代初期だそうです。知らなかった。

 

喜多川歌麿「当世座敷八景 唐崎夜雨」

女性が机に寄りかかって物思いにふける様子を描いた作品。
さすが歌麿と言いますか、この展覧会の作品の中ではこの作品の女性が一番美人だと思いました。色っぽいわあ・・・

 

『巣鴨名産菊の栞』

菊細工興行のパンフ的な小冊子で、山東京伝も寄稿しているとか。
「効率の良い回り方」について解説されているそうです。
今も昔もイベント事情は変わりませんね 笑

 

胡蝶園春升「蓮華に見えるトウモロコシ」「鶏に見えるトウモロコシ」

病気で奇形になったトウモロコシの展示とそれを見る人々を描いた作品。
これはアレですね・・・現代のセクシー大根。

 

歌川豊国「隅田川花屋敷 春の七種の図」

この絵師(流派?)の絵は人物の顔がとても面白かったです。
隅田川花屋敷シリーズは他の作品も展示されていましたが、この作品が一番人物のインパクトありました。

 

歌川国貞「五代目松本幸四郎の福寿草売り」

推定・当時の人気役者を鉢植え売りに起用したポスターのような作品。
この絵の男性は現代人の感覚で見ても男前だと思います。
余り日本人っぽくなくて西洋の男優みたいな。鼻の形のせいかな?

 

 

 

まとめ

やっぱり浮世絵はたのしい!です。
美人画や役者絵は苦手だと思い込んでいましたが、大首絵がダメなだけだったようで、全身像の美人画・役者絵はむしろ好きだと認識できたのは収穫でした。

鳥居清長と歌川豊国は、これからチェックしたい絵師です。
Googleで検索してみたら、鳥居清長は2007年に千葉市美術館が展覧会をやっていて、同美術館の資料室に行けば当時の図録を閲覧できそうなので、時間ができたら行ってみようと思います。

あとはミュージアムショップで『江戸寺社大名庭園』という本を買ったのですが、これが昔の古地図に現代の路線図を書き加えた地図付きというスグレモノでして、これを片手に寺社・庭園めぐりもしたいところ。

年度明けが待ち遠しいです。